手足や首を拘束している拘束具は、前につけられていたものより頑丈で、ヘアピンで外せない構造になっている。もう、圭さんから逃げられない。

そうわかっていても、自由だった日々を思い出して「外に出たい、自由にして」と圭さんに何度も泣きついた。そのたびに唇を奪われ、体に触れられた。

前よりもぐちゃぐちゃに、前よりも無理やりに、圭さんから愛を詰め込まれた。何度も、何度も、何度も……。

私が動くたびにジャラジャラと鎖が音を立てる。窓がないため、朝なのか夜なのかわからない豪華な一室。私はベッドの上に腰掛け、ただボウッと壁を見つめていた。

「若菜」

圭さんが私を背後から抱き締める。私は圭さんの回された腕に自分の手を当て、逃れようと身を捩る。圭さんは私が逃げないように強く抱き締め、「逃げちゃダメ」と甘く囁いて私の首にキスを落とす。

「ひっ!」

首の後ろに落とされた唇は強く吸われ、赤い花を咲かせる。チクリとした痛みに私の口から声が漏れ、体に力が入る。