若菜の耳元で甘く囁き、そっと口付ける。びくりと肩を震わせる姿が本当に可愛い。家に帰ったらきっともっと可愛い顔を見せてくれるはず。

「さあ若菜、これをつけて家に帰ろう」

服の内ポケットから手錠を取り出すと、若菜の表情が曇る。刹那、俺の体が強く若菜の両手によって押された。

「私、圭さんと一緒に行きません!!ここで暮らします!!」

「……は?」

若菜の目は本気だった。俺の胸がドクンと音を立てる。何で?何ヶ月も一緒にいた俺じゃなくて秀を選ぶの?俺の方が若菜のことを愛してるのに、何でも知っているのに……。

「躾、必要みたいだね」

家に帰るまでは優しくしてあげようと思っていたけど、若菜がそんな態度を取るなら話は別だ。口の中に睡眠薬を放り込み、素早く若菜に口付ける。

「んんっ〜!!」

若菜の口を強引にこじ開け、睡眠薬を若菜の口の中に押し込む。そして若菜が吐き出したりしないよう、何度も何度も貪るようにキスを繰り返した。