俺がそう淡々と言うと、秀は『マジ!?ついにお仕置きしちゃうぞ〜ってやつするんだ?』と楽しそうに笑う。俺はため息を吐きつつ、言った。

「お前は金さえあれば何でも引き受ける。若菜のことだってあっさり預かってくれた。でも、もう俺の我慢の限界だ。これ以上若菜に他の男に尻尾を振られたくない。俺は若菜みたいに優しくないからな」

『若菜ちゃん、お前みたいな奴に好かれて色々大変そうだな〜』

秀が同情する言葉を言い、俺は「黙れ」とイラッとしながら即座に言う。俺はちゃんと若菜を愛している。若菜の可愛らしい顔も、優しい性格も、綺麗な髪も、白い肌も、若菜の内臓も細胞さえ愛おしい。こんなに深く愛されているのに、怖がったり嫌がったりする理由はないはずだ。

『まあ、迎えに来るなら来てもいいけど、あんまり音立てるなよ?近所の人に見つかったら終わりだぞ』

「……わかってる」

誰かに見られたら、若菜との生活が今度こそ壊されるかもしれない。だからこの一ヶ月近く、しっかり計画を練ってきた。