再出発






キーンコーンカーンコーン


「なぁ白金ー」

いつものように、杉野くんが私の肩を叩く。


「何?」

「さっきの授業のノート見せてくれね?」

「はい」

「ありがとう」



杉野くんはノートを写し始める。




「なぁ白金ー」

「何?」

「兼井真白がめっちゃ好きなんだよ。
あー付き合いたい」

「......そっか」

「なぁ............














俺と付き合ってください。

兼井真白さん。じゃなくて白金舞さん」



「え......」



告白......されてる?

兼井真白さんって言った?



「どういうこと?」


「どういうことって......」


杉野くんの顔が赤くなる。




「お前のことが好きだから......そのー
付き合ってほしいなと思って......」



「ほんとに?」

「もちろん」



杉野くんと、まっすぐ目が合う。


「いいの?私で」

「当たり前だろ」

「それなら......」



一度、大きく深呼吸した。



「こちらこそ、よろしくお願いします」



杉野くんがくしゃっと笑った。