その後........
「結局買い食いできなかったし、芍野さんに好きな人居るのも分かっちゃったし...」

「はぁ...踏んだり蹴ったりだ...」

重い足どり、帰宅路で月兎はぼやく。

ふと気が付いたら、いつのまにか家に辿り着いていた。

「ただいまー」

「「お帰りー」」

帰ると同時に2人の声が重なる。

そして、トトトトトッと言う音がし、月兎の胸に可愛らしい女の子が飛び込んで来た。

「おかえりっ!おにぃ!」

「おっと」

抱きついて来たのは妹の「政直 恋羽(まさなお こはね)」だ。

「うん、ただいま。百合姉さんは?」

「むぅ...私への反応それだけ?すぐお姉ちゃんの事気にして〜」

「ゴメンゴメン」

「おにぃそれって浮気性って言うんだよ?」

「えぇ!?」

「気をつけてよね!」

「う、うん...」

「百合姉ならリビングでくつろいでるよ〜」

「分かった、ありがとう恋羽」

「うん!」

-----リビング-----

「ただいま百合姉さん」

リビングでくつろいでいるのは姉の「政直 百合(まさなお ゆり)」だ。

「おかえり月兎...ん?」スンスン

「ね、姉さん?どうしたの?」

「ん?いや、珍しく買い食いしなかったのかと思ってな」

「な!なんで分かるの!?」

「姉だから」ドヤッ

「何それ...」

「それはそうと月兎」

「ん?」

「今日の夕飯はなんだ?」

「そうだなぁ...唐揚げとか?」

「いいなぁ、月兎の作る唐揚げは美味しいからなぁ」ジュルリ

「姉さん、ヨダレヨダレ」

「おっといけない」

「全くもう」

「面目ない」

「じゃあ僕、着替えて来るから」

そう言ってリビングから自分の部屋と足を向けた