【放課後】

月兎は最近日課になってきている
コロッケの買い食いに行った。

「今日は何にしよっかな~♪
やっぱ王道で牛肉コロッケにするか?
いや、カレーコロッケも良いなぁ。
でもチーズコロッケも捨てがたいぃ
う~~ん悩む!」

悩んでいる内に月兎が通う
「渚惣菜(なぎさそうざい)」に着いた。

「あ~ぁ結局決まって無いじゃん」

「あれ?政直君?」
(どうしてここに!?)

「え?芍野さん?」
(どうしてここに!?)

「ま、政直君はどうしてここに?」

「俺は日課の買い食いをしに...」

「そうなんだ~」

「えっと..芍野さんはどうして?」

「私は夕飯のお使いに来たの」

「そっか」

(気まずい...)

(気まずい...)

「しゃ、芍野さんは好きな人とかいるの?」
(ギャアァァァァ何言ってんの俺!?)

「ふぇっ!?え、えっと...居る...よ?」
(はわわ!月兎君どうしてこんな事を!?)

「!?!?...居るんだ...好きな人...」
(良いんだ...元々不釣り合いだったんだ...)

「政直君は好きな人...居るの?」

「...」

「政直君?」

「あっ!えっと...何だっけ?」

「えっと...政直君は好きな人居るの?」

「う...うん居るよ好きな人」

「!?!?そっか...居るんだ、好きな人..」

---沈黙---

「お、俺そろそろ帰るから!」

「う、うん!じゃあまた学校でね!」

月兎は振り向かなかった。
白も顔を見せなかった。
お互いの目に溜めた涙を...
見られないために...
両思いなのに片思いと思っている月兎と白。
2人のすれ違いは酷くなる一方だ。
これからどうなるか暖かい目でご覧下さい。