「爪先立ちの恋だった」

これは、背伸びをしながらも、
不安定で今にも倒れそうな、恋の物語。

「○○高校」2年B組

ここに、両思いだと知らず片思いだ
と思い続けている1組の男女が居た。

「はぁ可愛すぎる、尊いなぁ」

「お前本当に好きだよなぁコクっちまえば良いのによぉ」

「無理に決まってんだろアホか!」

「何だよムキになんなよぉ」

と喋ってるのは片思い中(だと思い込んでいる)男子の

「政直 月兎(まさなお げっと)」と、その親友の
「樫見 月光(かしみ げっこう)」だ。
その2人は、自己紹介の時に同じ
「月」だ!となり、仲良くなったのだ。

そして月兎の視線の先には、
「芍野 白(しゃくの しろ)」と言う女子があった。
この女子が、月兎の想い人だ。
おしとやかだが、取っ付きやすくクラスの人気者だ。
それに比べ月兎は、せいぜい月光と
男子数名、女の友達など、
片手で数えきれる程しか居ない。
月兎は自分で、

不釣り合いだと...思っていた。
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その頃白は、女友達と喋っていた。

「月兎君何を喋ってるんだろう..」

「白?どしたの?聞いてる?」

「わっ!えっと..聞いてるよ!」

「また政直君の事見てたんでしょ」

「...うん」

「か~っ!好きだね~白も!コクっちゃえば良いのに~」

「なに言ってるの?!無理だよ!」

「そんなに声張らなくても...」

2人の目が...合った....
2人共顔を背ける。

月兎(目が合った!!)

白(目が合った!!)

月光(ピュアすぎ)

女友達(純粋すぎ)