「慎吾ありがとう。」
「なんだか気持ちが軽くなった。」
「2人共、後悔して欲しくないからな。」
「まぁ、颯太は心配しなくても」
「ストレートでアピるだろうから」
「圭介は、それが嫌なら自分も」
「動くしかないだろ?」
「あぁ。そうだよな…。」
「あっ、そろそろ教室戻んねぇと。」
「6限目の先生来るぞ。」
俺は6限目も無事に授業を終える事ができた。
ただ、慎吾と話していた内容が頭から離れなくて集中は出来なかったが。
俺は慎吾と話してわかった事がある。
後悔しないようにすること。
自分の気持ちに嘘をついてはいけない事。
木梨の事が好きだと思うこの気持ちは
大切にする事。
そして、自分から動かなければ何も始まらないと言う事。
「圭介!」
「俺もう帰るわ。」
「今彼女から連絡来ててさもう駅の」
「ホームで待ってるって。」
「それなら早く行かなきゃだな。」
「楽しんでこいよ。」
「またな!圭介!」
「ああ!」
さて、俺も帰るか…。
俺はカバンを肩にかけて教室を出ようとした時、クラスの女子に呼ばれた。
「近藤君!」
そう呼ばれ周囲を見渡すと俺のクラスメイトは既に山口さん以外は帰ってた。
みんな早すぎだろ帰るの…。
「山口さん。」
「何?」
「なかなか近藤君が1人になる」
「タイミング見つからなくて伝え」
「られなかったのだけれど…」
「ようやく伝えられる時がきた!」
そう言って山口さんは俺に笑顔を見せながらまっすぐ俺の顔を見ている。
「伝えたい事?」
「なに?伝えたい事って。」
「あのね、私さ入学してきた時から」
「近藤君の事好きなの一目惚れなの。」
「すごく落ち着いていて、知的で」
「かっこよくてさり気ない優しいところ」
「とか同じクラスにいてて見えてきて」
「どんどん好きが膨らんでって。」
「気持ち伝えたくて今こうして伝えれる」
「事ができた。」
「私と良かったら付き合ってください。」
「山口さん…」
「ごめんね、気持ちには応える事が」
「できない。」
「そっか…でもどうして?」
「俺、中学から好きな子がいるんだ。」
「これからもその子しか目に入らない」
「くらい好きで大切なんだ。」
「そっか、近藤君にそう想われてる」
「子が羨まし…。」
「きっと、近藤君が想いをその子に」
「伝えたら上手くいくよ。」
「だって、近藤君イケメンだしその子も」
「近藤君の事…す」
「好きじゃないよ…その子は。」
「俺の一方的な片想いだから。」
「その子には好きな男の子がいる。」
「だから俺の事は好きじゃないし、」
「俺の気持ちすら気付いていない。」
「そんな!」
「だったら私が近藤君の傍に居てあげる」
「私なら幸せに…」
「俺を幸せにはできないよ。」
「俺はその子にしか本当興味ないんだ。」
「ごめん…。」
「わかった…」
「ありがとうちゃんと振ってくれて。」
「それじゃまたね。」


