ちょっと待って…私と友達?
本当、意味がわからない。
何かのゲームで負けて彼は罰ゲームでも
受けているのかな?
だって…私達、友達になる理由あるの?
接点だってここ最近だし、そんな言うほど
話した事もないし…。
「なんかの罰ゲームですか?」
「違う!そんなんじゃないよ。」
「俺、木梨さんの事知りたいんだ。」
「友達になって仲良くなって楽しく」
「過ごしたいし、木梨さんを放って」
「おけないんだよ。」
「そんな事言われても…」
「私達、あまり話したこともない」
「じゃないですか。」
「友達になる理由あるんですか?」
「木梨さん…」
ここまで言ってまだ気付かれないのか…。
普通ここまで言ったら好意持たれてるとか
私の事好きなのかとか思うだろう…。
こりゃ難関だ…
木梨さんここまで鈍感だとわ…。
これ、友達すらなってもらえなさそう。
もう周りくどい事はやめよ…。
予定変更!
ハッキリ言わないと伝わらないタイプなんだよ木梨さん。
「木梨さん、良い?」
「俺が今から言う事、本気だし」
「嘘でも、罰ゲームでもない。」
「俺自身の気持ちだから伝えるよ。」
「は…はい…。」
「木梨さん…俺木梨さんが好きだ。」
「はい…えっ!!!」
ぇぇええええ!
私の事…好きって…なんで…。
どーして…。
一体どこでそうなるの?
私は地味な女の子で周りに壁作って
避けていたのに…。
「驚かせてごめん。」
「でも木梨さんわかってくんないだろ?」
「本気なんだ俺…。」
無理だよ…。
私の事好きって言われても怖いの…。
また断って変な噂流されていじめられるのが…。
同じ事繰り返したくない。
「ごめんなさい。」
「私…吉川颯太君とは…。」
「もしかして、過去の事が原因?」
「えっ?」
「ごめん…俺さ、近藤に聞いた。」
「近藤…?」
「前、木梨さんと同じ中学だった」
「近藤圭介。」
「あっ…。」
「中学の時何度か話したことある。」
「今俺の友達でさ、内容は聞いてた。」
「だったら尚更なぜ私の事好きって…。」
「それだけ本気なんだよ。」
「木梨さんの優しさ、真面目さ」
「弱いところ全部好き。」
「守ってあげたい。」
「まだお互いの事詳しくわかんないだろ」
「だから木梨さんも困るし怖い」
「だろうと思って友達になろうって」
「それだけでも言いたかったんだ。」
吉川颯太君の本気が伝わる…。
私の身体が暖かくなっていくのがわかる。
だけど私自身はどうなの?
彼の事どう思ってる?
正直言うと答えがわからない。
ただ気にはなる…のは確か…。
それがLoveの方なのかわからない。


