初恋物語~大切な君へ


「どっちの色も確かに」
「木梨さんにとても似合うと思う!」



「だけど、職場には今使ってるのが」
「1番無難なので、これはよそ行きにします。」


「そういう特別感て良いよね。」


「はい!」



「ところで話し変わるのだけれど」
「彼氏と別れて3ヶ月経つじゃない?」
「その颯太君だったかしら?」
「その子との進捗はどうなの?」
「木梨さん颯太君ともう一度付き合いたい」
「のでしょ?」





「淡良ば付き合いたいですが、」
「そもそも私は友達って言われていて」
「それに颯太君、私と別れた理由」
「イタリアの支店長の娘さんと」
「婚約する事になったって理由だから。」
「既婚者の可能性は高いのかなと。」
「気持ちだけ伝えようかなと。」




「ちょっと、待って。」
「颯太君にまだその辺聞いてないの?」


「はい……怖くて……。」



「でも、その当時その理由で別れたの」
「何か引っかかるわね。」



「どう言う事ですか?」


「だって、前に木梨さんが付き合ってた」
「時の思い出話を聞く限り」
「彼、相当木梨さんの事が大好きで」
「しょうがないって感じがするのに」
「突然そんな人が別の婚約者ができたから」
「別れるなんて言わないと思うの。」
「もしかしたら颯太君は、」
「別の本当の理由が木梨さんにとって」
「とても話せる状況ではなく」
「嘘をついて別れたのかなっておもっちゃった。」
「まぁ、私の勝手な思い込みならごめんね。」
「でも、彼はまだ木梨さんの事好きだと」
「思うわよ。」




「本当ですか?」
「坂垣さん、何故わかるのですか?」


「女の勘よ(笑)」
「まぁ、でも気持ちを伝える事は良いことだし」
「ちゃんと気持ちを伝えておきなさいね。」
「じゃないと、別れた圭介君が可哀想よ?」




「それはもちろんです。」



「また報告してね。」
「私、木梨さんに幸せになって」
「もらいたいもの。」


「坂垣さんー嬉しいです。」
「ありがとうございます。」
「そんな風に思ってくれて。」


「そんなお礼を言われる事」
「話してないわよ(笑)」
「てか、結構長居してしまったし」
「もう、16時だから帰りましよ。」



「そうですね。」
「私多分スマホを家に忘れて来ちゃった」
「ぽくてちょっと心配なのでちょうど」
「良かったです。」


「えっ!?」
「それは心配よ!」
「早く出ましょ!」


こうして私と坂垣さんはカフェを出て、
駅前で別れた。
私はそのまま自分の最寄り駅まで
電車に揺られて帰る。