今日は、慎吾君の結婚式に行く日。
私は朝から美容院でメイクと髪をセット
してもらい、今から圭介の家に行く。



「雫、中入って待ってて。」



「うん。」



私は、圭介の家に入りリビングのソファーで
圭介の支度が済むのを待った。



「最近、会えなくてごめんな。」
「2週間振りだよな。」



「ううん。」
「圭介も忙しいから仕方がないよ。」



「今日さ、結婚式終わったら俺の家に」
「泊まって欲しい。」



「うん。」
「もちろん泊まってくよ。」



「俺さ、もしかしたら転勤になるかも」
「しれない。」



「えっ?何でまた急に?」


「その話しと今後の話しもしたいから。」
「今日、家着いたらゆっくり話そ。」


「わかった。」



俺はここ1ヶ月間悩んだ。
雫にとって何が1番幸せになれるか。
颯と雫は今も想い合っているのは
一目瞭然で分かる。
2人とも俺を思って行動しないだけ。
雫は俺と付き合ってから一所懸命、
颯を忘れる努力もしてくれたし、
ちゃんと俺の事も好きでいてくれたのは
伝わった。
だけど、それ以上に颯の存在が大きいのだと
颯が日本に帰ってきて、気付かされた。
俺ではない……雫を幸せにできるのわ。




「雫、お待たせ。」
「そろそろ出よっか。」



私と圭介は式場まで車で向かった。
今日の圭介はどこか雰囲気が違う。
いつもと違うスーツにヘアスタイルが
影響しているか、何かすっきりした
表情になっていた。



「雫、今日のヘアスタイルとドレス」
「良く似合ってる。」


「ありがとう。」
「いつもの美容院でやってもらったの。」
「圭介もかっこいいよ。」



「ありがとう。」
「なんか照れるな(笑)」





結婚式会場の近くのパーキングに車を
止めて、会場に向かった。
想像以上の来場者に圧倒される。
慎吾君と彼女さんすごっ……。
カメラマンの人も何人かいるし
慎吾君って改めて思うけど人気モデルなんだな。