「ふふふ(笑)」


「木梨?なんか俺面白い事言った?」

「ううん!」
「違うの!杉田君ね私の友達の圭介君に」
「性格似てるからなんか癒されたら」
「さっき嫌な思い出を思い出してたのが」
「吹っ飛んで行ったから杉田君って」
「最強だなぁって微笑ましくなったら」
「つい笑ってしまちゃった。」




「木梨の嫌な思い出が吹っ飛んだなら」
「良かった(笑)」
「俺のお陰だな(笑)」



「うん!」
「ありがとう!」



私達はこの後仕事の話しや映画の話し
などしながら、私の家の前まで帰った。





「杉田君ありがとう」
「家の前まで送ってくれて。」
「楽しかった!」
「久々におもしろい話ししてたくさん」
「笑っちゃった。」




「俺も楽しかった!」
「木梨が笑ってると嬉しい!」



「ありがとう。」
「心配かけちゃってごめんね?」
「杉田君気をつけて帰ってね。」




「うんこっちこそ」
「ありがとう。」



「じゃ、また週明け学校で。」




「うん、また週明け!」




私は杉田君に手を振り自宅のマンションの
ホームに向かった。



「木梨!」
「やっぱちょっと待って!」


そう言ってまた、杉田君はこっちに向かって
走ってきた。
そして私の右手首を少し強く掴んできた。



「杉田!?」




「あのさ、話したい事あって。」
「聞いて欲しいんだけど良い?。」



「いいよ。」
「どうしたの?」
「悩み事とか?」
「吉見さんの事とか?」



「なんで吉見さんが出てくる(笑)」


「だって吉見さん、杉田君の事大好きだし」
「その事で悩んでるのかと。」



「吉見さんは関係ないよ。」
「それに悩み事でもないから安心して。」



「なら良いんだけど。」
「じゃ、何かな?」



「俺さ、木梨の事大好きなんだよね。」



「えっ!」
「うそ!?」



「うそじゃないよ。」
「前、大学が一緒って言ったの覚えてる?」



「うん覚えてるよ。」


「その時から。」
「何回か同じ日に授業受けてんだけど」
「その時に一目惚れした。」
「ただ、全然接点とかなかったから」
「話す機会など全くで。」
「高嶺の花だったんだよな。」
「結構木梨って有名だったし。」



「えええ!?」
「私、有名なの!?」
「全然しらないんだけど……。」



「木梨、めっちゃ男子に人気だったよ。」
「でもみーんな木梨は彼氏持ちて思ってたから」
「ステップ踏まなかったんだと思う。」
「あと、どこか儚げで何か触れたら消えそうな」
「感じで迂闊に話しかけちゃ駄目みたいな(笑)」


「なにそれ(笑)私全然儚げじゃないよ(笑)」
「彼氏もいないよ。」
「多分時々授業が難しくて放心状態に」
「なっていたから、それが儚げに見えたのかな?」


「そうだったんだ(笑)」
「そんな木梨も可愛いらしいな。」
「んで、同じ学校に就職した時はマジで」
「ビビったよ。」
「だけど、俺にもチャンスが来たのかって」
「嬉しさが溢れたなあ。」
「仲良くなりたいって思った。」
「それからはどんどん気持ちが溢れてさ。」



「そんなに想ってくれてたの」
「全然気付けなくてごめんね。」
「そしてありがとう。」


「ねぇ、俺と付き合ってほしい。」
「俺、木梨が大好きです。」
「俺が隣で笑わせてあげる。」
「俺がいつでも傍にいる。」


「杉田君……。」
「ありがとう。」
「気持ちすごく伝わったよ。」
「そんな風に想ってくれてて嬉しい。」
「本当にありがとう。」
「だけど……ごめんなさい。」
「私、杉田君とは友達でいたいの。」
「それと私、気になる人がいて」
「その人はずっと私を守ってくれてる人で。」


「木梨の気持ちわかった。」
「聞いてくれてありがとうな。」
「まぁショックだけど、」
「気持ち伝えれてスッキリしたよ。」


「杉田君ごめんね?」
「せっかく気持ち伝えてくれたのに」
「応えれなくて。」

「ううん全然。」
「てか木梨、聞いてくれてありがとうな。」
「後、木梨の気になる人は」
「今日話しにて出てきた圭介って人?」



「うん。」


「気持ちは伝えないの?」



「伝えないよ。」
「だって、私のなかで颯太君が消えてくれない。」
「こんな状態で気持ち伝えるのは失礼だよ。」
「ちゃんと気持ちを整理してからかな。」




「そっかー。」
「応援するよ!」
「木梨が幸せになれるならどんな道でも」
「俺は友達として応援するし、力になるから」
「いつでも悩んだ時など遠慮なく言ってきてね。」



「杉田君……良い人すぎるよ。」
「本当にありがとう。」
「今度たくさん話し聞いてね。」



「ああ!」
「もちろんさ!」
「じゃ、そろそろ俺帰るね。」
「呼び止めてしまってごめんな?」



「全然平気だよ。」
「今日たくさんありがとう。」



「じゃ、また週明け!」



「はーい!」



杉田君の後ろ姿が消えるまで私は彼を
見送った。
彼の背中には少し淋しさを感じた。