「木梨さん、2次会は行く?」


「私は1次会で失礼しようかと。」
「明日、予定があるので。」


「予定あるのなら仕方ないわね。」
「私が木梨さんの分まで呑んであげるわ(笑)」


「坂垣さん、たくましいですね(笑)」
「また週明け2次会のお話し」
「聞かせてください!」


「もちろんよ!」



「でわ、坂垣さんお疲れ様でした。」



「お疲れ様!」



こうして私は1次会の会場を後にし駅に向かい
歩き出した。






「坂垣さーん!」



「あっ!杉田いた!」



「あなた、どこにいてたの?」



「吉見さんに掴まっちゃって。」
「坂垣さん2次会行きます?」
「俺は行きますけど。」



「私は行くけど、杉田は2次会行ってる」
「場合じゃないわよ。」
「木梨さん、1次会で帰ったわよ」
「ついさっきね。」



「えっ!?」
「なんで教えてくれないんですか!?」



「だって、あなた近くに居なかったじゃない。」
「早く追いかけたら?」
「木梨さんまだ遠くまでは行ってないわよ。」



「はい!」
「ちょっと行ってきます!」



「はいはい(笑)」
「頑張れ!杉田!」


さて、杉田と木梨さん見送った事だし
2次会で飲みなおそう。






はぁー。
私は白い息を吐きながら駅までゆっくりと
歩いていた。
今日、ちょっと寒いなぁ……。
この寒い感じちょっと苦手。
颯太君と別れた時にフラッシュバックしてしまうから。
また泣きそうになると後ろから誰かが走って
来る音が聞こえた。




「木梨ー!」



「杉田君!?」


杉田君は全速力で走って来た。
彼は私の所へ着くなり荒い息をしながら
ニコリと笑顔を私に見せた。
私は突然の事でびっくりしたのを隠せなかった。


「良かった!」
「間に合った。」



「杉田君2次会は?」
「行かなくて良いの?」



「うん、だって木梨行かないんだろ?」



「うん、私は予定あるから。」



「俺も予定あるから。」



「そっか。」
「お互い予定あるんだね。」
「ってか、予定あるのに私の所へ来て」
「大丈夫なの?」


「俺の予定、木梨を家まで送る事だから。」



「えっ!?」
「いいよ!杉田君、駅逆方向でしょ?」
「わざわざいいよ。」
「それにそんなに遅い時間じやないから。」



「いや!」
「送らせてほしい。」
「俺が送りたいって思ってんだから」
「素直に受け取ってほしい。」
「それに木梨に話したいこともあるんだ。」



「あっありがとう。」
「じゃ、お願いしちゃおっかな。」


なんだか杉田君って圭介君と性格似ているかも。
前からちょっと思っていたけれど、今回の事で
確信しちゃった。
意外と頑固のところといつも私を気にかけて
くれているところ、めちゃくちゃ真面目な
ところ。
杉田君の外見は整っていて、少女漫画に
出てくるモテる男の子そう、ヒロインの
相手って感じ。
女の子にモテるのも圭介君と一緒だよね。
ふふふ(笑)
なんか可愛らしいなぁ。