「杉田が素直でわかりやすくて」
「おもしろいのよ見てて飽きないわ。」
「確かに、杉田君は面白くて盛り上げるの」
「上手ですよね。」
「だってぇー杉田。」
「木梨にはそう見えてるみたいですね(笑)」
「杉田!」
「はい!」
「ファイト!」
「もう早めに言っといた方が良いわよ?」
「もちろん!」
いつの間にか坂垣さんと杉田君でものすごく
盛り上ガっていた。
「ところで、木梨さん?」
「なんでしょうか?」
「その、中学の時からの友人はイケメンね。」
「世の女性放っとかないでしょうね。」
「木梨さんが彼女じゃないのなら」
「相手はいるって事?」
「いや、多分いないと思います。」
「そうなんです、圭介君は中学からモテ」
「てたと思います。」
「ちょっと中学は色々あったのであまり」
「思い出したくなくてごめんなさい。」
「へぇ~圭介君って言うんだ。」
「いいよいいよ。無理に話さなくて良いからね。」
「ありがとうございます。」
「ただ、私高校生の時に圭介君に」
「告白されているんです。」
そう私が言った途端、静かに聞いていた
杉田君が、なこつの唐揚げを喉に詰まらせた。
「ぐふん!」
「えっ!?」
「杉田君大丈夫?!」
私はそう言いながらお水を渡す。
「だ…だ大丈夫。」
「ありがとう。」
杉田君は、渡した水をゆっくりと
口に含んで飲み干した。
「木梨、ありがとう助かった。」
「どういたしまして。」
「てか…じゃ、その圭介って人と」
「高校の時は付き合ってたって事?」
「ううん。」
「私、その告白断ったの。」
「なんで?」
「他に好きな人がいたの。」
「その人しか考えられないくらい好きで……。」
「その人とは付き合えたのだけど」
「色々あって別れる事になって……。」
あれ……?
私、目から涙が止まらなくなってる。
ダメだ……思い出してしまったら。
「ごめん木梨俺なんか思い出させてしまった。」
「大丈夫。」
「私が勝手に話した事だし」
「それに、もう終わった事だから。」
「もう話さなくて良いからな。」
「うんありがとう。」
「坂垣さん杉田君急に重たい空気に」
「なってしまった事と急に涙出てしまって」
「ごめんなさい。」
「木梨さん全然大丈夫よ。」
「むしろこんな話しさせてしまって」
「こちらこそごめんね。」
「俺も調子に乗って目掘り聞いてごめん。」
「みなさーん!」
「盛り上がっているところすみません!」
「そろそろお時間となりますので」
「1次会はここまでとさせていただきます!」
「2次会はこの後ありますので」
「参加される方は僕についてきてください。」
幹事の言葉で1次会はこれにて締めくくられた。
そして、時計を見ると20時30分を指していた。


