終わった。
完全に終わってしまった。
雫を振ってしまった。
胸が張り裂ける痛みが全身に響く。
雫の顔が脳裏に張り付く。
悲痛な表情…泣き顔…傷つけてしまった。
こんな嘘ついてごめん…。
こうでもしないと諦められないから。
涙がホロホロ勝手に落ちてくる。
涙と気持ちが落ち着くまで俺は、
しばらく公園で夜空を見上げていた。





颯太君と別れてから1ヶ月が過ぎもう2月に入る。
そして、颯太君はイタリアへ旅立った。
颯太君の事を今でも好きなこの気持ちは
いつか消えてくれるのだろうか。
私だけ時間が止まって取り残されるような
気持ちになっていた。
毎日がモノクロのようで…
会いたい…会いたいよ颯太君…
大好き…
ごめんね…お行儀が悪い私で。
みんなにも心配かけちゃってごめんなさい
私、頑張って忘れるから。
私はそう決意をした高校2年の最後の冬は
空には雪がふわふわと地上に降りて溶けて
いった。



第13章 突然の別れ

END