「雫!」
パンケーキ屋の行列の方から雫と大きな声で呼んでる男性を目撃した。
そしてその横には細くて柔らかいふわっと
ナチュラルなカールがかかったロングヘに大きな澄んだ瞳の割りには顔が小さくて可愛すぎる美少女がいた。
その少女は雫と呼んだ相手の男性をニッコリと微笑みながら楽しそうにお店に入って
行く。
その時俺は確信した。
木梨さんだ。
んで、誰?あの男子。
どこかで見たことあるようなないような…。
「木梨雫…」
俺はボソッとそう口に出して呼んでいた。
あまりにも突然の目撃に驚きを
隠せない俺に、慎吾も大変驚きを隠せないでいたのだ。
「別人じゃないの?颯太。」
「全然木梨さんには見えないけど?」
「あっ!おい!待てって颯太!」
「そう気走ってどーすんだよ!」
「違ってたらどーすん…」
「あああ!もう!待てって!」
俺は慎吾が言ってる内容が耳に入ってこず
俺の行動は衝動にパンケーキ屋に向かって
走って行った。
「お客様、大変申し訳ないのですが」
「列にお並びください。」
「あっ、すみません俺はこーゆう者です。」
そう言って、俺の親父の会社で作っておいた自分専用の名刺を店長に見せた。
「たたた大変失礼致しました!」
「社長の息子様とは気が付かず。」
「あっ、ちなみに店長さん」
「俺、颯太の友達ね!」
「あの、父が建てたこのお店どんなのか」
「拝見させて頂いても良いですか?」
「はい!もちろんでございます!」
「どうぞお入りください。」
店内に入るとハワイアンをコンプセクトに
作られたお店になっていた。
親父…ハワイ好きだもんな。
「ご自由に見学くださいませ颯太様。」
「私はお客様が多いので仕事に」
「お戻り致します。」
「ごゆっくりとお過ごしくださいませ。」
お店の中はお客さんの注文で従業員は必死に対応していた。


