「お姉さんこそすごく美人ですね!」
そう答えたのは慎吾だった。
おい、お前彼女いるだろっとツッコミたい
ところだ。
「でも残念です俺は彼女いるので。」
「でも、コイツ颯太はフリーですよ?」
「なあ颯太?」
俺はまだ、慎吾にも圭介にも言っていない。
木梨さんが好きな事わ。
そして、俺は木梨さんを大切にしたいし
木梨さんにしか目がいかない。
だから俺はその他の女性には興味がないし
ナンパもしないしされても行かない。
たった1人木梨さんにだけ俺を見てもらいたい。
そう言う感情があの2週間前から芽生えた。
「お姉さん達すみません。」
「俺、今はフリーですけどすごく」
「大好きな人がいるので行けないです。」
「好きな人だけでしょ?彼女じゃないならいいじゃん!」
「ランチ行くだけよ?」
「それでも俺はその子を想ってる」
「気持ちを大事にしたいので。」
ペコっとお姉さん達にお辞儀をその場を
慎吾の腕をとり2人で走り逃げた。
「「はぁはぁ」」
全速力で逃げたせいで俺と慎吾は息切れをしていた。
久しぶりにこんな全速力で走ったな。
走ったせいか一気にお腹が空いた。
「そーたーー」
慎吾がニヤニヤしながらこっちを見ていた。
あっ、絶対俺の好きな人どんな子か聞いて来るだろう。
「なに?」
「俺の好きな人どんな人か聞きたいって」
「顔しているな。」
「バレバレか(笑)」
「ってか驚いたよ!」
「まさか颯太がナンパ断るとわ。」
「2週間前のカラオケの時も途中で抜け」
「出すしさ?」
「俺、木梨さんが好きなんだよ。」
「は?」
「えっ?あの木梨さん?」
「木梨さん他にいる?」
「たった1人俺らのクラスの木梨さんだよ。」
「慎吾が想像している通りの。」
「えええ!」
「なんで?おい!颯太何があった!」
「地味子ちゃんじゃん!」
「まぁ、性格良さそうだし真面目そうで」
「良い子そうだけど。」
「そう。」
「慎吾の言う通りめちゃくちゃ良い子。」
「俺、いつの間にか惹かれていた。」
「放っておけなくて守りたくなるんだよ」
「今までにこんな気持ちになった事なかった。」
「それに眼鏡外すとね超可愛い。」
「マジなんだな颯太。」
「わかった俺、全力で大援する!」
「でもさぁ、いつからなんだよ。」
「確信したのは2週間前。」
「俺が木梨さんにぶつかって眼鏡落としてしまったんだ。」
「その時にさ、すごく綺麗な瞳を」
「していて一気に心吸い込まれた。」
「その前にも良い子だなって気には」
「なっていたけどそれが恋とは知らなかった。」
「なるほど、そうだったんだな。」
「上手く行くと良いな!」
「ありがとう!」
「あっ!」
「なに?!」
「あそこのパンケーキ屋颯太の」
「親父さんの店じゃね?」
「あー本当だ。」
「こんなところまで俺ら来てたんだな。」
「先週オープンしたてだからまだ」
「お客さん多いんだな。」
慎吾と噴水広場のベンチで俺の親父の会社がオープンしたパンケーキ屋さんをながめていた。
そして、この後すぐ驚きの光景を目の当たりする。


