「俺は特に…俺は好きな人にしか」
「興味ないし、目に入らない。」




そう言いながら近藤君は私の顔見ている。
それがとてもとてつもなく恥ずかしく
私も窓から校門前を見る事にした。
そこには色白の黒髪ショートヘアで
身長は170cm近くはあり、まるで
ファッション雑誌からそのまま飛び出て
きたと思うほど美人でスタイルが良い
女子高生が立っていた。
制服は白のブレザーに赤いリボン、
スカートは紺色チェック柄の上品な制服…
その制服はまさに超お嬢様が通う
女子校の桃崎高校だった。
すごく嫌な予感と胸騒ぎが一度に私の
身体に押し寄せてくる。


「美人…綺麗…」


私はいつの間にかそう、呟いていた。



「木梨!だろ?だろ?」
「なんで木梨には分かって近藤は」
「分からないんだよ!」



「そんなん俺に言われても知らない。」
「人の好みはそれぞれだろ。」
「俺と雫は今から用事あるから」
「もう良いか?」



「あっ、うん呼び止めて悪かった。」




「雫、行こ。」



「あっ、うん。」
「それじゃ、若月君またね。」



そう言って私はさっきまで話していた
若月君にバイバイと手を振って教室
を出て颯太君のいるクラスに向かった。
その間も外の校門前の美人女子高生に
男子達はそこら中で大騒ぎしている。



「雫!圭介!」
「遅いぞーなにしてたんだよ?」




「クラスの男子に捕まってた。」


「近藤君、若月君に校門前にいる」
「美人女子高生の話題で話しされてて」
「やっと抜け出してきた感じで…」
「颯太君ごめんね遅くなって。」



「そう言う事なら大丈夫。」




「颯は気にならないの?」



「確かに、私もそれ思った。」
「うちのクラスの男子も」
「ほら、騒いでるじゃん?」



「俺は騒いでないぞ!?」



「慎吾君でもちょっと興味ありそう」
「だったじゃんw」



「バレた?」
「そんなに美人なんかなと興味はある。」



「正直だねぇー。」



「俺は全然興味ないよ。」
「だって俺、雫オンリーラブだし。」



そう言って颯太君は私の腰に手を回し
颯太君の身体へと引き寄せてきた。


「きゃ///」
「そそそそ颯太君!!」
「みんなの前で恥ずかしい…。」


「このぉー見せつけやがってw」



「慎吾良いだろうw」



「羨ましいわい!w」



「てかそろそろ雫の家行こ。」



「ハイハイ、近藤君は雫の家早く行きたい」
「んだね!初めてだもんね!」
「とりあえず雫の家行こ。」




私達いつものメンバーで他愛のない話を
しながら楽しく歩いて下駄箱まで来て、
各自靴箱に行き靴を履き替える。
そしてみんなが集まったら再び
お話しをしながら歩き校門前を通過
しようとした時、例の女子高生が目の前に
現れた。