「そんな…お礼を言われる事俺は」
「何も出来てない。」
「結局、俺は木梨の事忘れる事も」
「出来なかったし、諦める事も」
「出来なかったんだよ。」
「高校も同じところ行きたくて」
「木梨が不登校の時、長谷川が星蘭高校」
「受けるって又聞きして、きっと木梨は」
「長谷川と同じ高校を受験するんだと」
「予想して一か八かで俺も受けたんだ。」
「もうこの時点で頭では諦めたって」
「言い聞かせてだけで、身体は正直で」
「気付けばまた木梨の事追っかけてた。」




今、近藤君の真っ直ぐな私の事想って
くれている気持ちが直球に私の身体に
入り込んでくる。
こんなに私の事好いてくれてたんなんて。
何故、私は気付けなかったんだろ…。
そう思うと胸がズキっと痛むよ…。
私は颯太君が好きで近藤君の真っ直ぐな
気持ちに応えて上げられない。




「木梨がさ、颯と仲良くなってから」
「また俺達友達になれてすごく嬉しいんだ」
「けどまた俺欲が出てしまったんだ。」
「颯を通してまた友達になってくれたのに」
「それだけでじゅうぶんなのにもっと」
「木梨と近くにいたい、颯は木梨の事」
「好きだし、応援しなきゃって…。」
「俺は諦めて1度木梨から逃げたのにも」
「関わらずどんどん気持ちが膨らんでって」
「いっぱい悩んで考えて俺は正直に」
「颯にこの事伝えたんだよ。」





「えっ?じゃ颯太君全部知ってるんだ。」
「颯太君はなんて言ってたの?」




「颯から、俺と堂々と戦えって言われた。」
「遠慮はするな自分の気持ちに正直になれ」
「と言われてそこから俺は遠慮なく」
「行こうと思ったけど結果、颯に先越され」
「たけど俺はまだ諦めないって事。」




「近藤君…それって…。」




「俺、木梨が颯の事好きで彼氏だと言う」
「事も知ってるし、別に横取りをする」
「つもりもない…。」
「木梨にお願いがある…。」




「お…願い?」



「このまま俺木梨を好きなままで居たい。」
「それだけで俺は救われるんだ。」




「近藤君…でも…私どう今後近藤君と」
「接したらよいかわからないよ。」



「今まで通りにいてくれば良いんだよ。」
「シンプルに言えば俺はこの先も」
「木梨の事片想いのままで」
「居させてって事普段と変わらず接して」
「くれれば俺は幸せなんだよ。」




「わかった、近藤君がそれで幸せなら」
「私そうする。」
「私も、これで近藤君と友達を終わりに」
「したくないもん。」
「これからも友達としてよろしくね。」



私が近藤君への気持ちに応える精一杯の
気持ちを伝えた。
彼にも幸せになって欲しい…。
彼自身が言ったこのまま変わらなく友達で
いて接してくれるだけで彼は幸せなんだと。
だったらせめてそれに応えてあげたいと
素直にそう思った。



「ありがとう木梨…俺の本当の気持ち」
「聞いてくれて。」
「後、俺などんな大切な颯であっても」
「もし、颯が木梨の事悲しませるような」
「事したら俺は遠慮なく木梨を奪う。」




「ふへっ…!?」




「ぶっ…ははは!」
「木梨驚きすぎ。」



「だって近藤君がそんな大胆な事言う」
「人に見えなかったから。」



「うん、俺も不思議w」
「でも、それだけ俺は木梨に夢中」
「なんだろうな。」
「まぁ、これからもよろしくな。」
「今日は本当、俺の気持ち聞いてくれて」
「ありがとう。」
「これで颯や木梨に堂々とした自分を」
「見せれるよ。」





「そんなに言われたらどう反応したら」
「良いか困っちゃうよ。」
「あっ、この事颯太君知っているの?」




「この事?」
「あぁ、俺が今日木梨に告白と宣言」
「したこと?」


「うん…。」



「この後、木梨を家まで送った後電話で」
「伝えるつもりだよ。」
「隠すつもりもなかったし、」
「颯もそんなの嫌だろうし、正々堂々と」
「って颯自身が言ってたからな。」




「そっか…。」
「へっきしゅ…」




「木梨風邪引くからそろそろ帰ろ。」
「送ってくから。」



「近藤君ありがとう。」



俺と木梨は乾いた夜空に包まれながら
公園を出て木梨の家まで2人並んで
歩きながら木梨を家まで送り届けた。



「木梨、夜遅くまでごめんな。」
「風邪引かないようにお風呂で身体」
「温めてすぐ寝るように。」



「近藤君こそ夜道気をつけて帰ってね。」
「今日は近藤君の気持ち伝えてくれて」
「ありがとう。」
「明日からまたよろしくね。」
「おやすみなさい。」




「おやすみなさい。」




私は家に入りただただ呆然としてしまう。
今改めて近藤君が私の事好きって事未だに
信じられない気持ちと歯がゆい気持ちと
何故か心臓がバクバクと今頃になって
なり始める。
とりあえず部屋に戻ろうと歩き出すと
兄ちゃんに呼び止められた。
そして私はこの時兄ちゃんと美桜が
付き合った事を知った。
とても嬉しい。
美桜良かったね…両思いになれたんだね。
私は濃厚な今日1日を振り返りながら
いつの間にか静かな眠りへと落ちていった。


※ 彼の気持ち※
END