「雫ごめん想像以上に付いてしまった。」





「えっ?」
「なにが付いたの?」




「右首筋にキスマーク。」




「えっ!?」
「嘘!?」


私は颯太君の発言に目が点になってしまう。
キスマーク…って少女漫画で見た事ある。
跡が残るんだよね?
私は鏡を手に取り自分の首筋を確認すると
それは右首筋にくっきりと赤く内出血していた。
言葉が出なくなった。
これは一体どうしたら良いのだろう。





「雫…ごめん軽く付けるつもりだった」
「んだけど俺も初めてで加減が」
「難しくて確認した時には濃く付いて」
「しまっていた。」
「悪い虫が寄り付かないように」
「付けようにと雫は俺の彼女と言う印」
「を残したかったんだ。」
「だけどこれはやりすぎた。」





「颯太君…ちゃんと私は颯太君の彼女」
「だよ?」
「印付けてくれて嬉しいと気持ちは」
「あるけれどさすがにちょっとこの状態」
「で人に会うのは恥ずかしい…。」





「だよな。」
「なぁ雫、俺にも付けてキスマーク。」
「俺も雫の印が欲しくなった。」







「だけど…2人共同じ事しちゃったら」
「みんな反応に困るし気まづくなるよ。」
「それに私した事ないから上手く」
「出来ないよ…してあげたいけど。」




「確かに2人して同じ場所に付いてたら」
「あからさまだよな。」
「今度、雫のが消えたら俺に付けてね?」




「うんいいよ。」
「誰にも見えないところにね(笑)」




「俺も次回からそうする。」
「今回は場所も考えずに加減も」
「わからず、本能のままに行動して」
「しまって雫本当ごめんな。」
「許してくれるか?」




「おでこにデコピンさせてくれたら」
「許してあげる(笑)」




「デコピンで許すって…」
「本当、雫には参るわ。」




「えっ?」
「私、マズイ事言った?」
「もしかしてデコピンものすごく嫌い?」







「そーゆ事じゃなくてデコピンで」
「許してくれると言う発想自体が可愛い」
「すぎるって事。」
「本当マヂで雫最高!」






「そっ?そうかな~?」





「はい。」




俺は雫の罰を受ける為、雫自ら考案した
デコピンを刑の為に前髪を両手で上げる。
すると雫は俺に近づき正座で俺の前に座る。
本当、なんか1つ1つの雫の行動が全て愛おしい。




「それじゃいくよ!」





「OK」



私は颯太君のおでこにデコピンをした。
なんだかすごくこの何気ない日々が楽しいと思えた。




「颯太君ごめん痛かった?」




「少し痛かったけど雫の愛を感じたよ。」




「なにそれ(笑)」