初恋物語~大切な君へ



「大丈夫だよ!履きなれてる」
「ブーツだから平気よ。」



「なら良いけど…転けんなよ?」




「わかっ!キャッ!」


私は優君から注意されたばかりなのに
言われてから3分も経たないうちに
歩いてる途中右足のバランスが崩れる。
駄目!転けちゃうと覚悟したけれど
気が付けば優君の胸に抱き止められていた。


「美桜!大丈夫か!?」



「優君///ごめん。」
「うん大丈夫。」
「受け止めてくれてありがとう。」



「本当焦った(笑)」
「普段あんまそんなドジしない美桜が」
「珍しいよな(笑)」
「雫はしょっちゅうドジってるけど。」



「ちょっと緊張しちゃって///」



「緊張するところあったか?」



「なんだか優君と初めて2人で」
「お出掛けできるのなんてないって」
「思ってたから。」



「なんだそれ(笑)」
「そんなの誘ってくれれば出かける」
「けど?」




「えっ!」
「優君!それ本当!?」



「あっうん。」




「それじゃ、これからも」
「誘って良い?」



「良いけど…。」



「優君ありがとう!」


「別にお礼言われる事言ってないぞ(笑)」
「美桜電車来たから乗るぞ。」


俺と美桜は電車に乗ったがやはり、
クリスマスと言う事もあり車内はかなり混んでいた。
美桜と電車2人で乗るのも初めてだな。
雫とは何度も乗った事あるけど。
雫…今お前はアイツと何処にいるんだ。
って…また雫の事考えてしまうな…。
この悪い癖なんとかしないとな。
それより今目の前に美桜がいるんだから
そーゆー事は考えたら失礼だろ。
せっかく誘ってくれてるんだし。
って…なんでこんなに考えてんだ?



「美桜、結構揺れてるけど大丈夫?」
「あれだったら俺の腕でも掴んで」
「て良いからな。」




えっ…今の優君の口から出た言葉だよね?
そんな事言われたらドキドキするじゃん。
期待しちゃうじゃない…。
きっと優君にとって深い意味はないとは思うのだけど…今日だけ甘えて良いよね?



「優君の言葉に甘えちゃおっかな。」



私は優君の言葉に甘えることにし、
優君の右腕を私は両手でギュッと握った。
自分で行動しながらもやはり意識しすぎて心臓が爆発しそうだよ。
優君の袖から柔軟剤の香りがする。
雫と同じ香り…雫、羨ましいなぁ。
私もずっと優君の傍に居たいって気持ちを
どれだけ心の中で抑えても結局こうして
また欲が出ちゃうんだよね。


「あっうん。」
「ちゃんと掴まってな。」


「ありがとう///」




なんだろ…なんか美桜がいつもと違う。
こう…なんだろういつもより雰囲気が大人っぽいと言うか…明らかにデート用の
コーディネートとと言うかそれだけじゃなく、仕草や声がなんかこう…。
もしかして俺の事?
まさかな…。


「優君?」



「あっ、ごめんちょっと考え事」
「していて気付かなかった。」




「大丈夫だよ!」
「もう、千鶴に着くよ?」



「あっ、うん。」


この後すぐに千鶴駅に着き私は電車を降りてすぐに優君の腕から離れた。
本当はずっとこうしていたくてたまらなかったけどさすがに迷惑だろうと察した。
そしてそのまま映画館まで直行し今は
上映5分前である。




「美桜寒くない?」




「んーちょっとだけ寒いかな(笑)」





「これ着とけ。」



「いいよ!いいよ!」
「優君が風邪引いちゃう!」


「俺は大丈夫だ。」
「だから美桜は気にするな。」