初恋物語~大切な君へ


一体兄ちゃんは何が言いたいのかわからないまま話は終わった。


「俺行ってくるわ。」
「美桜待たせてしまうから。」



「兄ちゃん楽しんできてね!」



「………。」
「本当…俺の気も知らないで…。」




俺はボソッと呟いてしまった。
雫に気付かれただろうか少しハラハラと
した。



「兄ちゃん何か言った?」






「何も言ってないよ。」
「行って来ます。」



「行ってらっしゃい!」




私も早く支度終わらせなきゃ遅刻しちゃう。
私は無事支度を終わらせ待ち合わせ場所の
千鶴駅降りた広場の大きな時計台に到着していた。
今日私変じゃないかな…後半慌てて支度
しちゃったからメイク大丈夫かな…
でも15分前に着けて良かった。
私は颯太君に着いた事の報告をLINEで送るとすぐに颯太君から返事が来た。
すると私が俯いてスマホを触っていると
足元に知らない人の靴が視界に入ってきた。
そして颯太君だと思った私は彼の名前を
呼び正面に顔を上げた。


「颯太君!」




だけどそこには颯太君の姿はなく、
見知らぬ同い年くらいの男の子が私の前に立っていた。
そしてその男の子は私の名前を知っていた。


「木梨さん!」





「えっ?あの…。」



「ごめんね突然声かけたりして。」
「俺、同じ学校の隣りのクラス」
「で山本晃輝って言うんだ!」
「偶然ここ歩いてたら木梨見つけて」
「話したいと思って声かけちゃった。」


「あっ…あの私人を待ってまして。」



「えっ?そーなの?」
「でも待ち合わせの人来るまでは」
「良いよね?」
「俺さ、木梨さんの事好きなんだよな。」
「話したいのにさ学校では吉川とか」
「長谷川とかいるからなかなか」
「話しにくくてね。」
「ねぇ?木梨さんは彼氏いんの?」
「俺じゃダメ?」


そう言って私の腰に手を回した時、
とてつもない殺気を後ろから感じた。



「駄目に決まってんだけど。」
「お前山本だったよな?」
「軽々しく雫に触らないでくれる?」



「よっ!吉川?!」
「なんで居るんだよ。」


颯太君は私の身体を無理やり隣りのクラスの男子から離れさせて颯太君の身体に
すっぽり私は入る形になっていた。
彼の体温をや心臓の音を感じる。
やだ…ものすごくドキドキが鳴り止まないよ。
だって、あんな夢見てからの今だよ?
胸が高鳴ってるのが隠せなくなっちゃう。
颯太君は私を助けてくれているだけなのに。




「雫に触って良いのは俺だけ。」




「だけど、木梨さんは吉川の彼女でも」
「なんでもないんでしょ?」
「友達なだけじゃん。」




「良い事教えてやるよ。」
「今は友達だけどその内俺ら付き合うの」
「も時間の問題だから。」
「だから邪魔しないでくれる?」
「それと突然雫が学校で噂になって」
「雫が傷つく事でも起こったりしたら」
「真っ先にお前の仕業だと思って」
「俺、何するかわからないよ?」
「その辺気をつけといて。」
「雫行くよ。」




ちょっと!////颯太君!?
付き合うのも時間の問題…私の脳内はずっとその言葉をリピートしていた。
そんな発言しちゃったらみんなに知られちゃうよ…。
忠告しているけれど人ってわかんないじゃん噂好きな人多いし。
彼は相手に言うだけ言って私の手の指の間に自分の指を絡ませそのまま恋人繋ぎのままその場を去った。


「颯太君!」
「待って!歩くの早いよ。」



「ごっ!ごめん雫…。」
「早くアイツから雫を離れかせたくて」
「必死で歩いてしまってた。」



「ううん謝らないで。」
「颯太君助けてくれてありがとう。」


「助けるの当たり前だろ?」
「俺の1番大切な人なんだし。」


「颯太君はまたそうやって恥ずかしい」
「事を抵抗もなく言うんだから(笑)」



「俺は誤魔化したり嘘つくのが」
「嫌なだけだよ(笑)」
「それに少しでも雫が俺の事意識して」
「くれるように努力してんの(笑)」



颯太君は本当すごいよ。
ちゃんと真っ直ぐで純粋で、気持ちが相手に伝わるように行動をする。
なかなかそんな事できないよ。
ちゃんと私、意識してるよ。
ちゃんと颯太君の事大好き…だよ。



「意識してるよ…。」