ぴちち、ぴちち、と
鳥が鳴いている。


あーー、眠いなぁ。静かにしてよ。


私は布団を頭まで被った


「おい海音、朝練の時間だぞ。起きろ」


そこには、バットを手に持ちブンブンさせるあいつがいた。……幻覚かな。


彼はウェリム・玲、私の幼馴染だ。


そして私の名前は植本海音。


玲は私の家の後ろに住んでいて、野球部のエース。今通ってる高校だって、野球が強いから入ったらしい。


「おい、お、き、ろ」


え、私?勉強が苦手で、偏差値低めなここしか通うところがなかった。

入る部活が決まらなかった私は、何となく野球部のマネージャーになったものの、入って2ヶ月、もうやめたいです。


「……あぁ。帰宅部になりたいな。」


二度寝しよ。


「いや、今から朝練だわ起きろ馬鹿」



私、声に出てた?てゆうか今何時……、、



「時間やば!!!!!」


目が覚めた私は、布団を投げ出し、階段を急いで駆け下りた。ドタバタ音が鳴り響く。



「ままー!!何で起こしてくれなかったの!!!!」


「俺は2回起こしたぞ!!!」



母と玲のため息が重なった。