「エヴァン」
ザックに促されたエヴァンは「は」と答え、広間の扉に向かって声を張り上げた。
「ジェイミー!」
呼ばれた弟ジェイミーは、縄で縛ったひとりの男を連れてくる。
その顔を見て、ノアが長い睫毛をパチパチと瞬かせた。
「あいつ、スタッピーってやつじゃない?」
「ほ、本当だ」
鍾乳洞で灰鷹の頭領と一緒にいた男を思い出し、アーシェリアスは驚きつつも成り行きを見守る。
「この者は、巷を騒がせていた盗賊団、灰鷹の一員だ。先日、俺たちは罠にはめられ、御者に扮したこの者に攫われた」
ザックが語るそれは、ミアにも覚えがある事件だ。
自分のせいで巻き込んでしまったと嘆いていたのだから。
だが、様子がおかしい。
ミアはスタッピーを見ようとしないのだ。
顔を背けるミアにかまわず、ザックは話しを続ける。
「この者の話によると、誘拐はある女に依頼されたらしい」
ミアの身体ががたがたと震えていることに、誰もが気付いていた。
「スタッピー。その女の顔を覚えてるか?」
「へ、へい。覚えてます」
スタッピーがミアを見る。
「その女です」
告げられたミアは頬を引き攣らせて首を横に振った。
「ひ、人違いよ! 私はそんなことしてません!」
「いや、あんただよ! 前金で俺にこれをくれたのが証拠だ!」
興奮したようにスタッピーが首元から引っ張り出したのは、大きなルビーのネックレスだ。
すると、アルバートの双眸が驚きに見開かれる。
「それは……僕がプレゼントした……」
ザックに促されたエヴァンは「は」と答え、広間の扉に向かって声を張り上げた。
「ジェイミー!」
呼ばれた弟ジェイミーは、縄で縛ったひとりの男を連れてくる。
その顔を見て、ノアが長い睫毛をパチパチと瞬かせた。
「あいつ、スタッピーってやつじゃない?」
「ほ、本当だ」
鍾乳洞で灰鷹の頭領と一緒にいた男を思い出し、アーシェリアスは驚きつつも成り行きを見守る。
「この者は、巷を騒がせていた盗賊団、灰鷹の一員だ。先日、俺たちは罠にはめられ、御者に扮したこの者に攫われた」
ザックが語るそれは、ミアにも覚えがある事件だ。
自分のせいで巻き込んでしまったと嘆いていたのだから。
だが、様子がおかしい。
ミアはスタッピーを見ようとしないのだ。
顔を背けるミアにかまわず、ザックは話しを続ける。
「この者の話によると、誘拐はある女に依頼されたらしい」
ミアの身体ががたがたと震えていることに、誰もが気付いていた。
「スタッピー。その女の顔を覚えてるか?」
「へ、へい。覚えてます」
スタッピーがミアを見る。
「その女です」
告げられたミアは頬を引き攣らせて首を横に振った。
「ひ、人違いよ! 私はそんなことしてません!」
「いや、あんただよ! 前金で俺にこれをくれたのが証拠だ!」
興奮したようにスタッピーが首元から引っ張り出したのは、大きなルビーのネックレスだ。
すると、アルバートの双眸が驚きに見開かれる。
「それは……僕がプレゼントした……」



