「あなたたち、この数日何をしていたの」
唇だけを動かす女王に、アーサーはふふっと微笑む。
「悪者退治の準備ですよ」
そうして、床の上で悲しく輝く琥珀糖を拾うザックを見守った。
「毒はないと、俺が証明する」
毅然とした態度でそう言ったザックは、ためらいもなく琥珀糖を口に入れる。
王子が自ら毒を食らう姿に、貴族たちは悲鳴に似た声を上げた。
──が、ザックにはなんの異変も現れない。
座り込んだままのアーシェリアスに手を差し伸べ、微笑んだ。
「食べた人を笑顔にしたいと願うアーシェが料理に仕込むのは、いつだって愛情だけだ」
うんうんと頷くエヴァンと、「うまいこと言って」と小声でからかうノア。
アーシェリアスは瞳に涙を浮かべながら、一ミリも疑うことなく証明してくれた愛しい人の手をとった。
立ち上がるアーシェリアスを優しい眼差しで見つめていたザックだったが、その瞳にミアに映した途端、冷えたものに変わる。
「そんなお粗末な演技までしてアーシェを陥れたいか? ミア・ファニング」
「え……演技だなんて、私は、本当に……今、苦しくて」
「それは大変だな。そんな時に悪いが、確認したいことがあるんだ」
悪い思ってない淡々とした声で言って、ザックは女王を見る。
「陛下、この場に相応しくない者が入りますが、ご容赦を」
「……いいでしょう」
上手くおさめてごらんなさい。
声にはせず、女王は瞼を閉じて促す
唇だけを動かす女王に、アーサーはふふっと微笑む。
「悪者退治の準備ですよ」
そうして、床の上で悲しく輝く琥珀糖を拾うザックを見守った。
「毒はないと、俺が証明する」
毅然とした態度でそう言ったザックは、ためらいもなく琥珀糖を口に入れる。
王子が自ら毒を食らう姿に、貴族たちは悲鳴に似た声を上げた。
──が、ザックにはなんの異変も現れない。
座り込んだままのアーシェリアスに手を差し伸べ、微笑んだ。
「食べた人を笑顔にしたいと願うアーシェが料理に仕込むのは、いつだって愛情だけだ」
うんうんと頷くエヴァンと、「うまいこと言って」と小声でからかうノア。
アーシェリアスは瞳に涙を浮かべながら、一ミリも疑うことなく証明してくれた愛しい人の手をとった。
立ち上がるアーシェリアスを優しい眼差しで見つめていたザックだったが、その瞳にミアに映した途端、冷えたものに変わる。
「そんなお粗末な演技までしてアーシェを陥れたいか? ミア・ファニング」
「え……演技だなんて、私は、本当に……今、苦しくて」
「それは大変だな。そんな時に悪いが、確認したいことがあるんだ」
悪い思ってない淡々とした声で言って、ザックは女王を見る。
「陛下、この場に相応しくない者が入りますが、ご容赦を」
「……いいでしょう」
上手くおさめてごらんなさい。
声にはせず、女王は瞼を閉じて促す



