「うへぇ、なにあの性格ブスっぷり。アルバートって、あんなのがいいの?」
毒を吐くノアの横で、私はそっと首を捻った。
(やけにあっさりしてる)
以前ならネチネチと嫌味を言われたものだが、ノアがいるから控えたのだろうか。
(ハッ⁉ もしかして、破滅フラグはもうとっくに無くなってるとか?)
ノアが琥珀糖をひとつ頬張り優しい甘さを堪能する隣で、そんな淡い期待をアーシェリアスが抱いた時だ。
パリーンと、何かが割れる音がして、賑わっていた人々の視線が音のした方へと一斉に注がれる。
その直後──。
「ミア!」
切羽詰まったアルバートの声が聞こえ、何事かとアーシェリアスとノアが駆け寄った。
そうして、目の前のただならぬ光景にアーシェリアスは息を呑む。
ミアがぐったりと倒れているのだ。
「ミア! どうしたの⁉」
跪きミアを抱いて支えるアルバートが、床に転がる琥珀糖を目で示す。
「あれを食べた後、急に苦しみだした」
「え……?」
自分が作った琥珀糖を食べたて倒れたとは、一体どういうことなのか。
アーシェリアスは理解できず琥珀糖をただ見つめていると、ミアが息も絶え絶えといった声で「アーシェ」と呼んだ。
「……あなた……なんで、毒、なんて」
──毒。
不穏極まりない響きに、貴族たちが一気にざわついた。
毒を吐くノアの横で、私はそっと首を捻った。
(やけにあっさりしてる)
以前ならネチネチと嫌味を言われたものだが、ノアがいるから控えたのだろうか。
(ハッ⁉ もしかして、破滅フラグはもうとっくに無くなってるとか?)
ノアが琥珀糖をひとつ頬張り優しい甘さを堪能する隣で、そんな淡い期待をアーシェリアスが抱いた時だ。
パリーンと、何かが割れる音がして、賑わっていた人々の視線が音のした方へと一斉に注がれる。
その直後──。
「ミア!」
切羽詰まったアルバートの声が聞こえ、何事かとアーシェリアスとノアが駆け寄った。
そうして、目の前のただならぬ光景にアーシェリアスは息を呑む。
ミアがぐったりと倒れているのだ。
「ミア! どうしたの⁉」
跪きミアを抱いて支えるアルバートが、床に転がる琥珀糖を目で示す。
「あれを食べた後、急に苦しみだした」
「え……?」
自分が作った琥珀糖を食べたて倒れたとは、一体どういうことなのか。
アーシェリアスは理解できず琥珀糖をただ見つめていると、ミアが息も絶え絶えといった声で「アーシェ」と呼んだ。
「……あなた……なんで、毒、なんて」
──毒。
不穏極まりない響きに、貴族たちが一気にざわついた。



