破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】

 ──翌日。

 完成したお菓子を箱に並べ、蓋を閉じるとリボンをかけた。

「よし、お菓子はこれでオッケーね」

 次は食事の準備に取り掛かるべく、アーシェリアスは衛兵に案内され厨房へと急いだ。

(ザックは間に合うかしら)

 今日も朝から騎士団兵舎へ赴いているらしい。

 女王の食事には同席すると言っていたが、どうなるか。

 シャーリーン王妃がミランダ王妃の侍女だったことについても、まだ情報共有ができていないままだ。

 気にしながらも大理石の柱廊を渡る。

 食堂の裏に繋がる厨房へとたどり着くと、アーシェリアスは衛兵に礼を告げてから扉を押し開けた。

「失礼します!」

 昼食の準備に追われ、忙しく動くスタッフたちがアーシェリアスを見て「お疲れ様」と挨拶する。

 調理台と向き合っていたバレットが振り向いた。

「ああ、アーシェリアスさん。昨日作ったお菓子はどうだい?」

「外側が薄く固まっていい感じになりました」

「そうかいそうかい。喜んでいただけるといいね」

「はい!」

 バレットの肩はまだ痛みがあるようで、包帯で腕を固定したままだ。