夕刻、無事に役目を果たしたアーシェリアスは、バレットに宿の場所を教えてもらいノアと合流した。
ザックとエヴァンが戻ったのはその後すぐだ。
広い部屋に入ったザックが眉を顰める。
「なんでVIPルームなんだ」
「ひとり用の部屋は改装中だからVIPルームしか空いてませんって言われて、抱っこしてたシーゾーにどうしようかって相談したら、宿屋の主人が『その子生きてるの⁉』って興奮して。あ、大のモフモフ好きなんだって」
「いや待て、話が見えないぞ」
なぜモフモフの話になるのかと怪訝な顔になるザック。
「最後まで聞いて。で、こんな可愛いモフモフは見たことがない。モフモフさせてくれたらVIPルームを格安で提供しますって言ってくれたわけ」
「あ、だからさっきからシーゾーの姿が見えないのね」
ノアの説明で納得したアーシェリアスがポンと手を打った。
「うん。夕食の時間までモフモフさせる約束なの。勝手にごめんね、アーシェ」
「シーゾーが納得してるなら私はいいけど……」
「モフモフくらい朝飯前だって言ってたよ」
「おお! 頼もしいな!」
腕を組んで大笑いしたエヴァンが、部屋を確認して回る。
「ベッドルームはふたつ。このだだっ広いリビングにはソファーもあるし、寝床の問題もない。安く泊れてラッキーだな」
「シーゾーにビスケットいっぱいプレゼントしてあげなきゃ」
アーシェリアスが笑みを浮かべて言うと、ザックはようやく表情を和らげた。
ザックとエヴァンが戻ったのはその後すぐだ。
広い部屋に入ったザックが眉を顰める。
「なんでVIPルームなんだ」
「ひとり用の部屋は改装中だからVIPルームしか空いてませんって言われて、抱っこしてたシーゾーにどうしようかって相談したら、宿屋の主人が『その子生きてるの⁉』って興奮して。あ、大のモフモフ好きなんだって」
「いや待て、話が見えないぞ」
なぜモフモフの話になるのかと怪訝な顔になるザック。
「最後まで聞いて。で、こんな可愛いモフモフは見たことがない。モフモフさせてくれたらVIPルームを格安で提供しますって言ってくれたわけ」
「あ、だからさっきからシーゾーの姿が見えないのね」
ノアの説明で納得したアーシェリアスがポンと手を打った。
「うん。夕食の時間までモフモフさせる約束なの。勝手にごめんね、アーシェ」
「シーゾーが納得してるなら私はいいけど……」
「モフモフくらい朝飯前だって言ってたよ」
「おお! 頼もしいな!」
腕を組んで大笑いしたエヴァンが、部屋を確認して回る。
「ベッドルームはふたつ。このだだっ広いリビングにはソファーもあるし、寝床の問題もない。安く泊れてラッキーだな」
「シーゾーにビスケットいっぱいプレゼントしてあげなきゃ」
アーシェリアスが笑みを浮かべて言うと、ザックはようやく表情を和らげた。



