破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】

「今日はパスタにしろとの伝言があったんだが、魚介が届かないとなると……」

 頭の中でメニューを考えているのか、天井を仰ぎ目を閉じるバレット。

「パスタを作る予定だったんですか?」

 尋ねたアーシェリアスに、バレットは「そうなんだよ」と姿勢をそのままに答える。

「いつも他では食べられない味を望まれるんだが」

「なるほど」

 頷いてふと、鞄の中に入っているものの存在を思い出す。

 朝、シーゾーからもらったごま油のことを。

(他では食べられないパスタ、作れるかも!)

「バレットさん、食糧室を見せてもらってもいいですか?」

「ああ、こっちだよ」

 案内されたアーシェリアスは、厨房の裏にある広い食糧室内を確認する。

(さすがお城の食糧室。調味料も豊富ね。えっと……ベーコンと茄子にきのこ……ほうれん草と)

「わっ、ニラまである! ショウガも!」

 アーシェリアスは、市場でもたまにしか出回らない食材を前に表情を輝かせた。

 日本ではお馴染みの食材だが、ファーレンでは珍しい。

(生姜は中世ヨーロッパでも実際に流行ったらしいけど、ニラはどうなのかな。この辺りは制作者側の都合なのかもしれないけど大助かりよ! ビバ、創作物!)

 ファレ乙制作チームに感謝しつつ、バレットを振り返るアーシェリアス。