破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】

 その様子を眺めるアルバートは、薄く形のいい唇を開いた。

「最近、カリドで言われたアイザック様の言葉をよく思い出す」

「何ですか、いきなり」

「見る目がない。本当に、そうかもしれないな」

「えっ?」

 アーシェリアスは大きな瞳に自嘲するアルバート映す。

 アルバートがさらに言葉を紡ごうと息を吸ったと同時、ノアが「アーシェ!」と少し離れた場所から手を振って呼んだ。

「ごめんなさい、アルバート様。行かないと」

「……ああ」

「手当してもらってくださいね。助けてくれてありがとうございました!」

 微笑み、長い黒髪を翻し駆けていくのはザックとノア、エヴァンのいる場所。

 眩しそうに見つめるアルバートは、ツキンと痛んだ腕を押さえ、ひとり息を吐いた。