盗賊だけど、そこまで悪党というわけでもなかった。
そんな思いは、今は口にせず黙っておくことにする。
人身売買や、物を盗んで人を困らせていたことは違いないからだ。
「まあ、お前も無事でよかったじゃないか」
「ええ。アルバート様たちのおかげです。でも、今回は小麦粉爆弾もなかったから、ひたすら守られるだけで申し訳なかったけど」
「小麦粉、爆弾?」
なんだそれはと訝しむアルバートに、アーシェリアスはあははと苦笑する。
「こっちの話です。それよりアルバート様、ここ、怪我してますよ」
アーシェリアスはチョンチョンと血の滲むアルバートの二の腕を指差して知らせた。
「別に、これくらいの傷どうってことない」
フンと鼻を鳴らして何でもない顔をするアルバート。
(あー、そうそう。アルバートってこういう人なのよね)
プライドが高いアルバートは、ゲームのシナリオでも強がることが多かった。
『この僕に乗り越えられない壁はない!』と、意地を張って。
でも、ふと弱いところ見せてファンの心を掴むという。
(私は、「ごめん、弱いところ見せて」って困ったように微笑むレオが好みだから全く響かなかったけど)
自分はとことんレオ派だなと思いつつ、アルバートを見上げる。
「だめですよ。小さな傷でも悪化するかもしれないんですから」
気にかけ、医療班はいないのかと辺りを見回すアーシェリアス。
そんな思いは、今は口にせず黙っておくことにする。
人身売買や、物を盗んで人を困らせていたことは違いないからだ。
「まあ、お前も無事でよかったじゃないか」
「ええ。アルバート様たちのおかげです。でも、今回は小麦粉爆弾もなかったから、ひたすら守られるだけで申し訳なかったけど」
「小麦粉、爆弾?」
なんだそれはと訝しむアルバートに、アーシェリアスはあははと苦笑する。
「こっちの話です。それよりアルバート様、ここ、怪我してますよ」
アーシェリアスはチョンチョンと血の滲むアルバートの二の腕を指差して知らせた。
「別に、これくらいの傷どうってことない」
フンと鼻を鳴らして何でもない顔をするアルバート。
(あー、そうそう。アルバートってこういう人なのよね)
プライドが高いアルバートは、ゲームのシナリオでも強がることが多かった。
『この僕に乗り越えられない壁はない!』と、意地を張って。
でも、ふと弱いところ見せてファンの心を掴むという。
(私は、「ごめん、弱いところ見せて」って困ったように微笑むレオが好みだから全く響かなかったけど)
自分はとことんレオ派だなと思いつつ、アルバートを見上げる。
「だめですよ。小さな傷でも悪化するかもしれないんですから」
気にかけ、医療班はいないのかと辺りを見回すアーシェリアス。



