破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします ②【11/25コミカライズ完結記念番外編追加】

「ノア! いい動きだったな! その勇気も騎士に向いてるぞ」

 振り向いたエヴァンがいい笑顔で労えば、ノアは「そ、そうかな?」とはにかんだ。

「ったく、女の子を狙うなんて卑怯なやつだぜ」

 ぼやきながらジェイミーが戻ってくると、アーシェリアスは頭を下げる。

「エヴァンさんもジェイミーもありがとう」

「騎士なら当然の行いだ。間に合って良かった」

 エヴァンが言って、ジェイミーがうんうんと頷く。

「ここは危険だ。早く出るぞ」

 ザックの指示に皆は体勢を立て直すと、再び出口を目指して駆け出した。

 そんな中、ノアはアーシェリアスの背を追いながら唇を小さく動かす。

「もしボクが騎士になったら、アーシェを守れる? 男として……見てもらえる?」

 独り言ちるノアの言葉は誰の耳にも届かず、迫る剣戟の音にかき消された。