「緊急事態なの!
ちょっとついてきてくれないかな?」

半ば強引に引っ張られる腕。

わたしは不思議と対抗心がなかった。

わたしという人間が必要とされている。
その事実に実感が生まれず、ただ身を委ねるだけだった。