カイがおにぎりの山に手を出して食べ出す。
「大丈夫だ、別に変な薬は入ってない」
当たり前に食べるのを躊躇う私に声をかけるカイ。
「ハスナは丸一日眠っていたから、きっとお腹が空いているだろ」
そこで時の経過が初めて知らされた。
「わたし、そんなに眠ってたの?」
「あぁ」
平然とおにぎりを貪り出したカイを見て、私もひとつを手に取り、すっかり冷たいおにぎりを口に含んだ。
そこでぽつりと思い出す母親の顔。
お金大好きな母でも、唯一褒められるところはあった。
それは料理で、教室に通ったわけでもなく、何故かホテル級の料理をいつも机に並べていた。
それに比べてこの質素なおにぎり。
辛うじて塩はかけられてるらしい。
カイには味なんて関係ないらしく、おにぎりの量はもう半分できていた。
やはり一日ぶりの食事となると胃も受け付けてくれず、1つのおにぎりを食べきることに専念し、残りは全てカイに食べてもらった。
「大丈夫だ、別に変な薬は入ってない」
当たり前に食べるのを躊躇う私に声をかけるカイ。
「ハスナは丸一日眠っていたから、きっとお腹が空いているだろ」
そこで時の経過が初めて知らされた。
「わたし、そんなに眠ってたの?」
「あぁ」
平然とおにぎりを貪り出したカイを見て、私もひとつを手に取り、すっかり冷たいおにぎりを口に含んだ。
そこでぽつりと思い出す母親の顔。
お金大好きな母でも、唯一褒められるところはあった。
それは料理で、教室に通ったわけでもなく、何故かホテル級の料理をいつも机に並べていた。
それに比べてこの質素なおにぎり。
辛うじて塩はかけられてるらしい。
カイには味なんて関係ないらしく、おにぎりの量はもう半分できていた。
やはり一日ぶりの食事となると胃も受け付けてくれず、1つのおにぎりを食べきることに専念し、残りは全てカイに食べてもらった。

