「奮発じゃないけど……まぁ、喜んでらえるなら、マジでそうしようかな」

「うん、それでデート行きたい!俺!」

はいはいはーい、と腕を上げて主張をする理央。それは2人で勝手に決めてくれ。

私の知ったこっちゃない。

「良いね!」

チケットって何円くらいだったっけ?
高すぎる訳ではなかった気が……。

そんな奮発とか言われるほど、高かったっけ!?
え、ヤダ!

そのまま学校について、ザワザワしている教室に入る。

今の席は、前に詩乃と理央がいるから、最高なんだよね。1番後ろで隣いないし!

人に関わらなくて済む。

「あ、おはよ、詩乃」

「おはよー、美羽ちゃん」

詩乃に声をかけてきたのは、詩乃の小学校の頃からの友達、葉山美羽ちゃん。結構サバサバしていて、詩乃とは話したい時は話しているくらい。

「聞いた?今日転入生来るんだって!」

今の時期に?珍しい。物好きな人もいるもんだ。

まぁ、私には関係ないけどね。