急に、隣から叫び声が聞こえる。しかも……噛んでる？よね？
「……えーっと、でふ……？」
「あ、これは焦って……。だから、お世辞じゃないです……」
お世辞……？
「……あぁ、優しいってやつか。いや、お世辞で良いんだけど……。興味無いし、人からどう見られてたって」
「冷たい、冷たすぎるよ、藍」
「理央うっさい」
ていうか、事実だし。人がどう思ってたって、気にしない。興味無い。
どうせ、興味持ったって、いいように思ってない無いだろうし……。
「とにかく、俺は、優しいと思います、事実です。ホントです」
「……どうも」
「お礼も冷たい！」
「理央、ちょっと黙ろうか」
理央に顔を近づけて、思いっ切り睨む。こいつ、いちいち、うるさいんだもんな〜。
冷たいからどうした！冷たい冷たいうるさんじゃ！、と思いながら睨めば、とても小さい声で、「すみません……」と聞こえる。
「近すぎませんか……？」
そして、何故か逢瀬くんに引き離される。
近すぎませんかって、近いかな？通常運転だけどな。
「近くないっしょ」
「ん。いつも通りだよ、安心して、逢瀬くん」
理央と詩乃が逢瀬くんに言っている。安心って何？逢瀬くん何か心配してんの？不安なの？
「どういうこと？」
私が意味わからず、詩乃に聞く。
「何が不安なの？あ、学校のこと？」
「……ツンデレで天然か……」
「はい？なんのこと？ていうか、ツンデレじゃないし。ツンツンだし」
「こだわる所おかしくね？」
「やっぱ理央うるさいわ〜」
「なんだと！？」
