私は、何かしたのだろうか───。

『きゃああああああ』

小学校6年生になって、急にクラスの女子数名からいじめられるようになった。

真冬に、上から冷たい水をかけられた。
真夏に、プールの中に突き飛ばされた。
毎日、毎日、飽きもせず机に落書きされた。

だけれど、元々人と一線を置いて接していたからか、あまり傷ついてはいなかった。むしろ、(いじめしか出来ないの?哀れ。)なんて思っていた。


そして、私には1人だけ、親友がいたから。

名前は、天野梨花。優しいくて、いつも笑顔。

無論、その子に私のいじめが広がったらいけないので、こっそりだけど。

家が近くで、お互いの家を行き来して、お互いの好きなことをオススメし合ったり。

それだけで、幸せだった。楽しかった。それがあったから、私は1人じゃないと思えた。


……だけど。


『あっれ〜?いつも冷たい藍ちゃんじゃ〜ん!!』

ニヤニヤしながら、私の目の前に立ちはだかるいじめっ子たち。
いつも通り無視すると、後ろから……。

『あいつの周りに誰も寄り付かないようにしてやる……』