物事は計画的に。



内診室のドアが重たく感じながら、例の部屋に入っていく。


「まま、がんばるね。
 だからどうか元気な姿を見せて。」


前回の診察で先生の話のなかで一番重要だと思われる内容が"次回、心拍が動いているか確認します。五週目ですと心拍が確認できる週数です。心拍が確認出来ないときは流産の可能性があります。流産だけでなく子宮外妊娠も疑わないと次回の妊娠どころか母体が……。


妊娠とは出産がゴールかもしれない。
しかし、そこまで辿り着ける事は誰しもが必ずや訪れることではない。
出産とは文字通り命を生み出す。
それがいかに大変なことか、軽はずみな態度は良くない事を一週間で気持ちのシフトチェンジをしなさいと。


初めての診察前はただただ、先生や看護師さん、受付の方に"おめでとうございます"と言われるとばかり思ってた。
でも、違う。
誰一人としてその言葉を口にしない。
きっと数々の患者さんをみてきているからこその対応なんだなと思う。
妊婦さんは常に危険と隣り合わせだからーー。

 

怖い事を思い出してしまった。
言葉は怖いけど、とても優しく患者さん思いの先生の言葉を思い出して泣きそうになる。
先生はいつも患者さんに寄り添っているーー。


そして、決して期待を持たさない。