七夕の伝説


視線と同じくらい真っ直ぐな言葉に鼓動は加速し、自分でも分かるくらい、みるみるうちに顔が熱くなる。

それを見られてまたからかわれるのが嫌で顔を思いっきり背けると目の前から笑いが起きた。


「照れた感じはほんと、やばいくらい可愛い。今すぐ抱きしめてキスしたいくらいに」

「ちょっ!何言っているんですか!からかうにもほどがありますよっ」


恥ずかしさを隠すためにつっけんどんに言うと、背けている私の頬に芦屋さんの手が触れられた。

驚いて顔を芦屋さん側に向けると顔が近づいてきて……


「……え?」


一瞬のことで何が起きたのかよく分からなかった。


「え?!今、キスしていたよね?」

「ほっぺただけど、女の子同士、だよな?」


隣の席のカップルの声が耳に届いて理解した。

私は今、キスされたのだ。

しかも人前で。