七夕の伝説


「ありがとうございました」


車から降り、窓腰に越水さんにお礼を言う。


「お話、とても楽しかったです」

「それは良かったわ。じゃあ、またね」


越水さんは言って手を上げると車窓を閉め、来た道を戻って行った。


「ただいま」


越水さんの車が見えなくなるまで見送り、自宅へと入った。


「お帰り。講演会はどうだった?」


出迎えてくれた父にケーキが入った箱を手渡す。


「すごく勉強になったよ。あとケーキもらったの。夕飯のあと、一緒に食べよう」

「ケーキ?誰からもらったのか、その話も含めて色々聞かせてくれよ。まずは着替えておいで」


父に言われて自室に行き、部屋着に着替えてからダイニングに行けば、夕飯の支度とケーキがテーブルの上に並んでいた。