夏休み明けの昼休み。
「如月。ちょっといいか」
佳苗と理絵の3人でお弁当を食べようとしていたところに、担任が私を呼び出した。
「なんですか?」
用件を聞いても担任は付いて来いと言うだけで、答えてくれない。
担任の背中から不穏な空気が漂う。
もしかして父に何かあったのではないか。
不安に駆られながら担任の後に続き、職員室に入る。
すると教師が一斉にこちらに視線を向けてきた。
さらには揃いも揃って近寄ってきたものだから、余計に不安が増す。
「あの。家から連絡があったんですか?父に何かありましたか?」
答えを急ぐように早口で聞くと、今度は教師がみな、最奥の席に座る三角眼鏡にお団子頭が特徴の教頭先生の方を見た。
私もすぐにそちらに目を向ける。
すると教頭先生は首を左右に振った。
「良かった」
安心して肩の力が抜けた。
「でも、それならいったい何ですか?」
脱力しながら聞くと、「その前に」と教頭先生は前置いた。
「如月さんと芦屋星はどういうご関係ですか?」
「え?」