七夕の伝説


「ねぇ、菜那が最近一緒に電車乗ってる、あのイケメン、誰?」


ほら。

理絵は気付いたみたいだ。


「幼馴染だよ」

「歳は?同い年?年上っぽく見えたけど。何人兄弟?どこの高校?恋人はいるの?どんな性格?」


朝一から昴のことを根掘り葉掘り聞かれて、なんだか不思議な気分だ。

でもこういう恋愛めいた話が出来るのって嬉しくて、口元が緩む。


「菜那!ニヤニヤしてないで教えてよー」


理絵にせっつかれてどこから答えようかと考えていると低血圧で不機嫌そうな佳苗が教室に入って来た。


「理絵。朝から騒がしい」

「佳苗、おはよう」


挨拶すると佳苗は何があったのかと聞いてきた。


「私の幼馴染が気になっているんだって」


茶化すように言うと理絵は顔を真っ赤にした。

それを見た佳苗がポツリと言う。