七夕の伝説


「あ、でも突然のことだったから連絡が急になっちゃってごめんなさい」

「そうだな。今度芦屋くんに会うことがあったら注意しないといけないな。菜那は大事な検査を控えているわけだし、振り回すのは今回を最後にして欲しい、って」


もう次はない。

それに加えてごめんなさい、という意味を含めて頷くと、父はそれ以上言わなかった。


「それで?写真はいつ頃出来上がるんだい?」


父に聞かれて首を傾げる。


「聞いてみたらどうだ?父さん、菜那のウェディングドレス姿見たいな~」

「明日にでも越水さんに聞いてみる。今日はもう遅いから。洗い物して、お風呂入って寝るよ。体のために」


椅子から立ち上がり、茶わんを手にしていると、父が洗い物を代わってくれて、お風呂も沸かしてくれた。

そしてお風呂上りにはホットミルクを用意してくれた。


「ありがとう」


父の気持ちのこもった温かく、優しいホットミルクがじんわりと体中に広がる。


「疲れただろうから、ゆっくりおやすみ」

「うん」


短く答え、その日は何も考えず、ゆっくり眠った。