『透子ちゃん、今どこ?』
「……外」
『俺が行って慰めてやろうか?得意だよ。傷心中の女の子を立てなるくらいどろどろに甘やかすの』
「……いい。頭の中はどうせオウくんのことでいっぱいだし、罪悪感で死にそうになる」
オウくんのことが、好きなの。大好きなの。なのにどうして、それだけじゃダメなんだろう。恋が何かなんて、知らなきゃ良かった。
『……今どこ?教えて』
「だから…」
『俺が透子ちゃんに会いたいから行くの。お願い。どこ?』
「……」
隣町の公園の位置情報を送る。すると遊馬くんからの返事は返ってこなかったけど、公園のベンチで座ってしばらくぼうっとしていると、人影が公園のライトの光を遮った。
冷たい飲み物を持って「見つけた」と安心したように笑う遊馬くんを、ぼんやり見上げる。
もうとっくにアイスはどろどろに溶けていて、捨てなきゃいけないのに、何故か捨てれなくて、また涙が溢れた。
「あーあ。ぼろぼろじゃん。これ絶対明日目ぇ腫れるね。何限から?」
「に、げん」
「今日はちゃんと瞼冷やして寝なよ。あ、俺んち泊まる?」
なんてことないように平然と言ってのける遊馬くんに、ぶんぶんと首を振ると「そ」と短い返事が返ってきた。
私の横に座り、そっと顔を覗かれる。泣き顔を見られるのが恥ずかしくて、顔を逸らすと、腕を掴まれて無理矢理目を合わせられた。

