今度はオウくんが身を乗り出して、私の座っているところに覆いかぶさってくる。「んぅっ」と声が漏れた。唇が重なって三秒後、キスをされているのだと気付いた。
この前と同じ。だけど違う。オウくんはちゃんと起きているし、寝ぼけていない。
唇を撫でるように優しく触れられて、体が震える。ぎゅっと拳を握りしめると、力を抜けと言われているようにオウくんの指が手の甲を撫でた。
みんな、向こうで花火してるのに。見られるかもしれないのに。そんなこと、考える余裕なんてなかった。
少し離れて息を吸った瞬間に、また塞がれる。性急に舌が入り込んで、「ふぁ…」と甘い声が出た。
熱い。オウくんってこんなに体温高かったんだ。何も考えられない。蕩けた表情でうっすら目を開けると、オウくんも同じタイミングで目を開けていたみたいで、視線がぶつかる。
「目、つむって」
「オウくっ……んんっ」
彼の長いまつ毛が、私の瞼を撫でた。
ぞくぞくと背中に何かが走って、体に力が入らなくなる。何度も何度も覆われる唇に、この前とは比べ物にならないくらい深く交わる舌に、「まっ、オゥ…んん」と抵抗してみるけれど全くの無意味だ。
本当に、この人に食べられる。
そう思ったのは、力が抜けて尻もちを着いた私の首筋にオウくんが顔を埋め、痛みに顔を歪めるほどキツく吸われた時だった。
「っ……」
三箇所吸われて、歯を立てられて、痛みを消毒するように舐められる。

