お腹いっぱい食べ終わって、食べ過ぎで少し気持ち悪くなって、食べ放題って初めてだったから調子乗らなきゃ良かったなー、と後悔しているところ。
だって冷麺とかデザートとか、色んな種類があったんだもん。焼肉って面白いな。
店を出て、近くの駅まで送ってくれるらしい。彼はそのまま歩いて家に帰るのだという。大学近くの焼肉屋だし、歩いて帰れる距離か。
いつもなんのテレビを見ているかとか、今日の講義はつまらなすぎて折り紙をしていたとか、焼肉はどこの部位が一番好きかとか、そんな他愛ない話を遊馬くんが投げてくれる。
だから話しやすくて、私も自然と会話をすることができた。
角を曲がって、もう少しで駅に着くところ。「遊馬?」と呼ぶ声がして、彼が顔を上げた。
「ああ」
友達なのか、そうじゃないのか、遊馬くんはゆるりと手を挙げて、その呼びかけに答える。特に相手にするつもりはないのか、足を止めない。
えっいいの?と思っている間に、三人の男が私の姿を捉えた。
「久しぶりじゃん。この子、新しい彼女?それともただのオンナ?」
彼らが私たちの前に立つので、嫌でも足を止めざるを得ない。こういう時、オウくんだったら舌打ちして問答無用で通り過ぎそうだけど、遊馬くんはにっこり愛想笑いをして「友達だよ」と答えた。
……なんか、柄の悪そうな人。嫌だな。

