青春の花は素顔に咲く


「芽以ちゃんおかえり」
「おばあちゃん、おかえり」
「顔が真っ赤だけど最近いつもだね。大丈夫かい?」
「夕日のせい! 夕日のせいだからっ」
「そうかい……?」

 おばあちゃんは心底心配そうにあたしを見ている。

「大丈夫だから気にしないで!」
「芽以ちゃん……」
「おばあちゃん、後で夕飯作るし待っててね。じゃ!」

 あたしはしどろもどろになりながら自室に向かった。