「あくまでカケルから聞いた話ですけどね」
「はあ……それを何故、あたしに?」
「どうしても、彼の面倒を見てほしいからです。カケルはいい子ですよ」
「……わかってます、けど」
「お金ならいくらでも後から積みます。私が」
黒服さんは淡々と言った。嘘はついてるように見えなかった。
だけど。
「何で、貴方が」
「カケルはうちの事務所にとっても宝なんですよ。弱小事務所ですからね」
「なるほど……?」
芸能界は詳しくないけど、やっぱ大手とかあるよね。
で、白銀の事務所は小さな事務所なわけだ。ふむ。
あたしは困惑したまま白銀のご両親を見る。
ピピピ、と機械音が聞こえる。確かに彼らは生きていた。
「事故にあったんです。カケルと三人で家族旅行中に……お二人はカケルをかばい……」
「…………」

