「マスコミにつかまると面倒だから、いいよ」
「あー、誤解されたらややこしいもんね、芽依とあいつの関係を」
……誤解、かあ。
(まあ……結局、付き合ってるかっていうと、付き合ってないし。『今は』)
「なるほどね。寂しくないの? 芽依」
「寂しいけど、平気! 信じてるから! あいつを!」
そう言ってあたしは空を見上げた。暖かな日差しに、目を細める。
あっという間だったなあ。
この町で、あたし達は出会って。
色々あったけど、通じ合って。笑って泣いて。
高校で再開して、思い出して。本当に巡り合えてよかったと思う。
スマホを見れば、カケルの帰国のニュースがそこら中に掲載されれていて。
満足げな笑顔のカケルを見ると、あたしもつられて心から満足した気持ちになれた。
(留学で色々ステップアップしたカケル……あたしも負けてられないね?)
ダンスに演劇に英会話に……色々身に着けてきただろう。あんなに頭が悪かったとは思う、思えない。すごい成長だ。あたしや生徒会長がいなくても今じゃ勉強の問題点を自分で見つけてくる。
もうすぐ夏休みもあける。だからまた高校で言うんだ。
カケルに満面の笑みを浮かべて、言うんだ。
「おかえり。これからもよろしくね!」
と。抱き着くことはできなくても、心の手を握り合って言うんだ。
そして、まだ見ぬ二人の幸せの未来へ向かって、頑張っていくよ。
大好きだから、頑張れるから。どんなつらいことも乗り越えていくよ。
二人力を合わせて、立ち向かっていく。独りになっても、戦えるよ。大丈夫だよ。だって、あたし達だから。平気だよ。そうだよ。信じれる。
「さあて、……あたしも頑張ろう!」
あたしとカケルのキラキラ輝く物語は、まだまだ始まったばかり。
END

