青春の花は素顔に咲く


「今度ショウの曲も作るらしいよ」
「それマジ!? 芽以」
「うん meがねぇ芽がねぇ、めがね!ってなんかつぶやいてた」
「どんな曲かなぁ、楽しみ」

(いろんな意味でね)

 地味にダジャレが好きだよね、カケル……。
 そこも昭和感マシマシだよ。

 最近は昭和臭を売りにしだしたのか、テレビでの王子様風の衣装や私服がどんどんレトロ化してる。似合うんだなぁ、これがまた。

「ところで、二人は付き合ってなかった? 嘘だって聞いたけど」
「うん、嘘だったよ、美也子」
「まあ、白銀も芽以もまじめだからねーそんな気がしてた」
「……本当は付き合いたかったけど、芸能人だしね」
「やっぱ芽以は好きなんだ?」
「うん、でも仕方がないよね」
「そうかなぁ……そうだよねぇ……うーん」

(わかってる、だから割り切らないと)

 グツグツするこの気持ちを、抑えないと。
 こんなことで、カケルに迷惑だけはかけたくないの。好きだから、大好きだからこそ、嫌なの。胸が締め付けられて呼吸が苦しくなる。好きなの。好きなの。大好きなの。

 外には雨が降る。あたしの気持ちを映す鏡のようだと思った。

「はぁ」